苦節5年、クリアまでの道。


これは昔私がアンゴルモアを倒したときにうれしさのあまり勢いで書いてしまった文章です。今読むとなかなか恥ずかしいものがあるんですが揚げておきます。暇つぶしにはちょうどよいかと。


ZERO4 CHAMPとの出会い

私が初めてこのゲームを買ったのは今から約5年前のこと。当時車に興味を持ち始めていた私は「実車が登場」という魅力に惹かれてこのゲームを購入した。このときはZERO4 CHAMPがシリーズ作品なんてことは知らなかった。もちろんこのゲームの真の姿も。

ZERO4 CHAMPにはまる私

購入してから私がこのゲームにはまるまで、大して時間はかからなかった。すぐにこのゲームの魅力にとりつかれ、かなりやり込んだ。レースでわざと負けて賞金を稼ぎ、すべての車種を購入、フルチューンしたりしていた。しかしRPGには手をつけていなかった。私のRPGに対する当初の評価は「効率が悪い」だった。警備員のバイトは敵を倒すと特別ボーナスがもらえるのだが、最初の敵は倒しても1000円ぐらいしかもらえない。30分やって10万稼げればいい方だ。レースなら5回走れば100万もらえる。どっちが効率がいいかは一目瞭然だろう。RPGは1階をクリアしただけで、そのあとはしばらくほおっておいた。RPGをきっちりやってみようと思ったのは、レースでやることがなくなってからだった。そして気付いたのだ、このゲームの真の姿に。

そしてRPGへ

儲からないのは最初だけだった。最初は一匹当たり1000円ぐらいだったボーナスが、2000円、3000円と増えていく。そして最初のダンジョンのボスを倒して70万円をゲット。このダンジョンは4階建てのビルで、主人公一人で進むものだったが、次のダンジョンは一気に16階までパワーアップ。パーティも組めるようになり、さらに本格的になってきた。仲間には無道とマリアンを選んだ。進めば進むほどバイト料は増えていく。7・8階ぐらいでは、うまくいけば一回で100万円ぐらいは稼げるようになっていた。しかし順調かと思われたが、ここら辺から少し苦しくなる。このゲーム、進めば進むほど稼ぎもよくなるが、同時にゲームバランスも悪くなっていくのだ。どんどん強くなっていく敵に、途中で投げ出したくなった。

別れ、そして出会い

実際、一度先輩に貸して中断している。そしてそのソフトが私の元に返ってくることは2度となかった。このときに攻略本も一緒に私のもとから消えた。普通の人ならここでこんなゲームのことは忘れるだろう。しかし、私は普通ではなかったようだ。ある年の正月、私は無性にRRがやりたくなり、ついつい購入してしまったのだ。その後攻略本も再度購入(ちなみに100円だった)。そして2度目のプレイを開始。今回はマリアンに替えてしょうこを投入。先のことを考え、より攻撃的なパーティとした。前にやっていたこともあり、2度目は順調に進んだ。しかし、前回と同じところで苦しくなってきた。やはりこのゲームは私の手にはおえないのか、そう思ったとき、その敵キャラは現れた。こいつがいなかったら私はこのゲームをクリアすることはできなかっただろう。それほど重要な敵キャラだ。その敵キャラの名は「金粉女」。

金の恋人

最初出てきたときはホントにやばいと思った。武器攻撃では、ほとんどダメージが与えられない。仕方なく魔法を連発。しかしいくら魔法を放っても倒れない。おかしいと思い攻略本の敵データを見てみると、HPは10000と表記されていた。ちょっと勘弁してくださいよ。10000てやりすぎでしょ。ザコですよ、金粉女は。そのころの敵のHPは多くても500強といったところ。いきなり20倍はきつかった。何とか勝利するも、消耗は非常に大きく、「どうなってんだよこのゲーム」と畳をぶん殴ろうと思ったその時だった。ウインドゥを見た瞬間、私の感情は怒りから喜びへと一気に方向転換した。ウインドゥにはこう表示されていた。「経験値13333を獲得」。私は一瞬信じられなかった。そして続けざまに「特別ボーナス150000円がもらえる」とも表示された。攻略本を見ながらやってたのに何を驚いているんだ、と思った方もいることでしょう。確かに所持金150000円とは書いてありました。これについてはあまり驚きはしませんでした。しかしですね、経験値の方は800って書いてあったんですよ、攻略本には。このゲームはキャラの人数で経験値を割るので、金粉女を倒すことによって手に入る実際の経験値は40000となる。800だと思ってたのが40000ですよ、驚くに決まってるでしょうが。この頃の最高取得経験値は、一回の戦闘で900。金粉女は一気に15倍近くくれるわけです。これを知ってからは倒しまくりましたよ、金粉女を。金粉女が出てくるまで意味もなくダンジョンを歩き回り、出てきたら狂喜乱舞して倒してました。金粉女のおかげでパーティの戦力は格段にアップ。ゲームバランスの悪さからやっと解放されました。

若さ故の過ち

その後は順調に進み、無事最上階の16階まで到達。16階にて、金粉女が宝箱を守っているところを発見。このゲームは宝箱を取ったあとでも、宝箱を守っている敵は何度でも現れる。それを利用して金粉女を何度も何度も倒した。レベルは100を楽に超えた。そろそろいいかなと思い2番目のダンジョンのボスに挑戦、苦戦したが何とか撃破した。戦利品として携帯電話を獲得、さらに宝箱から100万円をゲットした。そしてクリア後のお楽しみ、魔のダンジョンに乗り込んだ。地下20階にも及ぶ広大な迷宮だ。金粉女を倒しまくっていたので楽勝だろうと思ったが、ところがどっこい、このダンジョンはそんなに甘いものではなかった。とにかく敵が強すぎる。弱いキャラは敵の攻撃2発で昇天。たまに一撃で殺されることもあった。ここまで来てのこの仕打ちに、私はすっかり戦意を失い戦場を去った。「ふざけんじゃねぇ」、この一言を最後にRRは封印された。しかし、やはり私は普通ではなかったようだ。冷静に敗因を分析し、今年の秋、再度RRの世界に帰ってきた。

最後の戦いへ

前回までの教訓を生かし、再度パーティを変更。無道の代わりに銀玉オヤジを投入した。これは賭だった。しかしこの賭は見事に当たった。序盤はお荷物だったが中盤からめきめきと成長し、見事パーティの大黒柱に成長してくれた。そして前回と同じように金粉女を倒しまくった。私は、前回の敗因は自分の慢心にあったと分析した。強くなったからといい気になっていたのだ。半端な強さでは上には通じないと悟った私は、パーティを徹底的に鍛えることにした。金粉女を倒しに倒した。おそらく100匹は倒しただろう。経験値は250万を超え、主人公のレベルは160に達していた。とりあえずこんなものでいいだろうと思った私は再度魔のダンジョンに挑戦した。

意外な敵

さすがにここまで鍛えればそこまで苦労はしなかった。出てくる敵をなぎ倒し、レベルアップしながら順調に進んでいった。とうとうこのゲームをクリアできるのか。そう思っていた矢先、とんでもない事態が発生した。キャラのパラメータがリミットに達してしまったのだ。

銀玉オヤジの苦悩

このゲームのパラメータは基本的にHP、MP、ちから、たいりょく、すばやさで構成されている。ちから+武器の攻撃力がそのキャラの攻撃力、たいりょく+防具の防御力がそのキャラの防御力となっていた。そして、このうちのちから、たいりょく、すばやさの値が255で止まってしまったのだ。これは痛かった。私はてっきり999まで行くと思っていたのだ(レベルは999まであがる)。それ以降、敵は強くなるがこちらは変わらず、という理不尽な状態が続いた。成長の止まったパーティで進むのがこれほどつらいとは。しょうこはまだパラメータアップの余地が残されていたが、主人公はちからとたいりょくが、大黒柱の銀玉オヤジはすべて255になってしまった。そのうち銀玉オヤジの攻撃力が、敵の防御力の上昇に追いつかなくなった。銀玉オヤジは武器の攻撃力が低いのでろくにダメージが与えられないのだ。戦闘は魔法中心となり、魔法が使えない銀玉オヤジはお荷物となっていった。

逃避行

これ以上ザコとの戦闘は意味がないと判断し、それ以降ザコとの戦闘はすべて逃げた。敵に勝てることは勝てるのだが、パラメータが上がらないのに戦っても面白くないので、このような行動をとった。銀玉オヤジの弱体化に悩まされながらも要所の戦闘は何とか凌ぎ、地下18階まで進んだ。そして銀玉オヤジとの別れの日がやってきた。

さようなら、銀玉オヤジ

地下18階、何気なく宝箱を開けようとすると、敵が出てきた。「ダークナイト」という敵だ。そいつは今までの敵とは攻撃力が違った。一撃で2500以上のダメージを主人公に与える。HP5000ぐらいの主人公は2発で昇天、HPが2800程度で防御力の弱い銀玉オヤジは一撃で葬られた。そんな敵が一度に2匹出てきた。このパーティは回復力が弱いので、復活の術を持ったキャラがまだいない。復活できないのに勝てるわけがないでしょ、そんな奴らに。見事ゲームオーバー。リベンジしようにもパラメータはもう上がらない。銀玉オヤジはもう限界だった。結局私の選択は間違っていたのだ。ここで方針を変え、銀玉オヤジをはずしマリアンを投入した。回復を強化し、攻撃は主人公一人に任せようという作戦だ。

嵐の前の静けさ

前のビルに戻り、金粉女を倒してマリアンを鍛える。ひたすら金粉女を倒し続け、経験値を700000ほど稼ぐ。とりあえずマリアンのレベルを100まで上げた。このときのボーナスは1000万円を超えた(ボーナスの限界は99999900円なのか?)。そして再び魔のダンジョンに挑戦。だが、まだダークナイト二人に勝てる自信はなかったので、とりあえず地下20階にいるラスボスを目指し、先に進んだ。

最終決戦へ

ダークナイトを無視してラスボスに挑もうとしたのは、考えがあってのことだ。決してやけになったからではない。このゲームの戦闘はターン制で行われる。どのキャラも1ターンの攻撃回数は1回だ。ということは敵が一人なら1ターンに殺されるのは最高一人ということになる(このゲームの敵は単体攻撃しか行わない)。つまり、毎ターン一人生き返らせれば、全滅することはないのだ。そのためにすぐに復活の術を覚えるマリアンを投入したのだ。マリアンには身代わりの杖を装備させてある。よって先に倒れることはない。あとはラスボスが一人で現れることを祈るのみだ。何とも言えぬ不安を胸に抱きつつ、先に進んでいった。

決戦、そして・・・

そしてとうとう地下20階に到着。ラスボスとの対決となった。ラスボスの名は「アンゴルモア」。どこかで聞いたことのある名だ。予想通り一人で出現。まずは一安心。しかし油断はできない。あまり信用できない攻略本によると、こいつのHPは131070。とんでもない数字だ。とりあえず敵の攻撃を受ける。ダメージは3000。主人公は何とか耐える。すぐさま防御の術で防御力をアップ。これで安心かと思いきや、いきなり5800くらって即死。すぐに生き返らせて、もう一回防御の術をかけ万全を期す。しょうこにもかける。増強の術で攻撃力も強化。両方とも終わった頃にはもう5、6回死んでいた。パワーアップした主人公の攻撃はダメージ2000前後といったところ。たまに会心の一撃で倍以上のダメージを与えてくれるがミスも多く、ちょうど相殺か?相手の攻撃は相変わらず強烈。2回防御の術かけたのに8000くらった時もあった。完全な消耗戦となる。主人公が攻撃、攻撃をくらったらすぐに回復、誰か死んだら生き返らす、手が空いたらアイテムでMPを回復する。以上を繰り返すこと数分、とうとうアンゴルモアは倒れた。ずっと作業を繰り返しただけなので感動もくそもなかった。経験値は1しかくれないし、金に至っては0。しかも倒したときメッセージは何もなし。ただ倒したあと開けた宝箱には驚いた。3000万円入ってた。攻略本には300万円と書いてあったが。とにかく金をもらい、マップを完成させてダンジョンから脱出。5年越しの攻略、やっと終了。

兵どもが夢のあと

ダンジョンから出てセーブして一安心。ここでようやく喜びがこみ上げてきた。私の今までの人生の中で一番時間をかけて攻略したゲームなんだから、うれしいのは当たり前だろう。しかし、ふとある疑問が浮かぶ。それを確かめるため、再び地下20階へ。そしてボスのいたところへ再度足を踏み入れると、やっぱりまた出ました、アンゴルモア。こいつも宝箱モンスターの宿命には逆らえないのか、とちょっと哀愁を感じると共に、私のやったこと意味があるのだろうか?と自分の存在意義さえ疑うような疑問まで浮かんできて、気分は一気にブルーに。でもってそのあとチャンプを倒してエンディングを見てみる。UとRR−Zではエンディング後に待ってるとちょっとおまけがあるのだ。RRでは前に試したがなかった。ボスを倒したら何かあるかも、と思いエンディング後そのまま放置。3分経過、何もおこらない。RR−Zでは3分だったのに、と思いつつ、たけしの挑戦状の例もあるのでそのままもうちょっと待ってみる。・・・・・・2時間経過、まだ画面はスープラが写ったまま、何も変わらない。電源を落とす。

クリアしたときのキャラのレベル

主人公:212 しょうこ:182 マリアン:108 ちなみに銀玉オヤジは185まで上げました。

あとがき

今試験期間中、こんなの書いてる俺って一体・・・それより最後まで読んだ人いるのか、これ。読んだ人はぜひ感想を聞かせてください。